本日は、ジュニア野菜ソムリエの矢野ちはるさんより「野菜の旬のお話」をテーマに卓話していただきます。季節の折々にどのような野菜を食べるのが体に良いのか等、私たち会員の日々の健康管理のためのご提案をいただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
さて、東日本大震災から5年がたちました。ここで3月11日の日本経済新聞の電子版からの記事を紹介させていただきます。「東電 終わらぬ償い『生かされている』宿命 – 原発どこへ」と題し、東京電力 福島復興本社の石崎代表を紹介しています。福島第1原子力発電所事故の影響で、今も10万人近い県民が避難生活を続ける福島県。そこで賠償や除染を通じて被災者に向き合う東京電力の役員、その人が石崎代表です。復興本社には約1900人の社員が配置され、被災者を個別に訪問し、精神的苦痛や事業者の営業損害など、被災状況に応じて賠償金を払ってきました。今年2月時点で賠償金の総額は5兆9000億円に達しています。
石崎代表らにとって5年間は決して償うことのできない「罪」と向き合う期間だった。「東電は福島の住民から一生、許されることはないでしょう。それでも福島の(事故処理の)責任を果たすために生かされている。できるのは、会社の責任を背負った一人一人の社員が誠意を尽くしていくことだ。」と発言しています。
東電では復興本社の社員以外も全国から被災地に赴き、被災者の家の片付けや草むしり、道路の除雪作業などにあたっている。石崎氏はジャンボ機墜落事故から30年以上たった現在、新入社員が毎年、墜落現場の御巣鷹山に上ったり残存機体を公開したりして事故の記憶を引き継ぐ日航を参考にすべきだとも考えている。
当初は厳しい言葉を投げられるばかりだったが、最近はお茶を入れてもらうなど受け入れられる機会も増えた。5年を経て東電への怒りだけでは前に進めないと多くの被災者が感じ始めているためだろう。しかし、それは決して住民から許されたということではない、と石崎氏は言う。「資源の少ない日本にとって、原子力をエネルギー源の選択肢から当面外すわけにはいかない。これは私の信念だ」
石崎氏は福島の人々を前に「日本に原発は必要」と説く。事故を起こした根本原因が「想像力の欠如」にあるとしたら、海路封鎖などで日本が資源を輸入できなくなる事態も想像してエネルギー戦略を立てるべきだ。そう同氏は考える。それを事故の反省が足りない電力会社のエゴと断罪するのはたやすい。しかし、日本は再び原発を再稼働し、基幹電源として活用する道を選んだ。福島の被災者の苦しみを心に刻み込みながら、安くて安全な電気を長期的に確保すること。両立に向けて何が最適解かを探るのは、日本人全体の課題でもある。
記事は、このように締めくくられています。資源のない日本で生活する私たちにとってエネルギーは、安全保障にも関わってくる問題です。私も技術革新が進みクリーンで安全なエネルギーが開発されるまでは、原子力発電は最低限の規模で、また安全が担保された上で必要なものだと思います。復興はまだまだ途上であり、私たちもこの課題に向き合い、悩みながら生きていくしかありません。今自分ができることをしっかり考えて生きていきましょう。