会長の時間
今週の会長の時間は、6月に参加した講義について興味深かったので紹介します。
講師は、早稲田大学スポーツ科学学術院の教授である広瀬統一さんで、「スポーツが
広げる子どもの可能性」という題目で講義をされていました。
主に認知能力と非認知能力について詳しく話されていました。
認知能力とは、情報を処理し、問題を解決するための能力を指しており、記憶力・計算力・
論理的思考力・読解力など学校のテストや受験、仕事でのデータ分析や企画書の作成、
プログラミングなどの専門職で求められる能力で、読書や学習習慣をつけたり、論理的思考力
を鍛えるパズルやゲームに挑戦したり、資格取得や試験勉強でスキルを磨くことで伸ばすことが
できるそうです。
非認知能力とは、数値化しにくいが、人生の成功や幸福に大きく影響を与える能力を指し、
自己制御力・協調性・創造性・共感力など人間関係の構築やストレス管理、長期的な目標達成
などで求められる能力で、スポーツやグループ活動で協調性を養ったり、長期目標を立てて、
達成する習慣をつけたり、ストレス管理や自己肯定感を高めるトレーニングを行うことで
伸ばすことができるそうです。
特に非認知能力は、年齢を重ねるほど伸ばしにくくなるそうで、子どもの頃から習慣づけて
おくと良いそうで、とくに部活動やクラブ活動はとても適しているそうです。
そしてもう一つ興味深いエピソードを紹介します。広瀬教授は2008年から2021年の間に、
サッカー女子日本代表(なでしこジャパン)のフィジカルコーチをされており、2010年のアジア
カップ(2011年FIFA女子ワールドカップ予選)の話をされていました。
最終日に中国との3位決定戦を2-0で勝利し、6連続ワールドカップ出場を決めた翌日の
ことです。試合に出場した選手はクールダウンのため練習会場には姿を現わさなかったの
ですが、控え選手が練習会場に入ると、人数分のドリンクが並べられていて、そこには各選手へ
のメッセージが書かれていたそうです。
試合後に出場選手が控え選手へ向けて激励や感謝の言葉を書き込み準備していたそうです。
これを見た広瀬教授は、もしかしたら来年のワールドカップで良い成績を残すかもしれない
と思ったそうです。そして結果は、みなさんもご存じの通りワールドカップ優勝と最高の成績を
残しました。直接の影響はないのかもしれませんが、結果に結びつく一つの要因にはなったのでは
ないかと言われてました。
これはロータリーの4つのテストに当てはまる話だと思いましたし、意識して行動すれば、
いろいろな場面で見えない力が働くのではないかと感じました。
以上、今週の会長の時間でした。







